平 成 2 5 年 7 月 1 2 日 消 防 庁
老朽化した消火器の廃棄処分時の破裂による負傷事故に係る対応
去る6月20日、宮城県仙台市において、家庭で消火器(加圧式・昭和58年製)を廃棄する 際に消火剤粉末を放出させようと操作したところ、消火器が破裂して操作者(70代男性)が負 傷(軽症)した事案が発生しました。
また、7月8日には、岡山県倉敷市において、産業廃棄物処理事業者が、事業用の消火器(加 圧式・昭和50年製)を廃棄する際に消火剤粉末を放出させようと操作したところ、消火器が破 裂して操作者(60代男性)が負傷(重症)した事案が発生しました。
これらの事案は、消火器が老朽化していたために、操作時に内圧が高くなった際に底面が抜け て容器が跳ね上がり操作者を負傷させたと推測されます(参考1)。
屋外に放置されるなどにより外面に腐食の見られる消火器については、中の消火剤粉末の 放出等を行おうとしてレバーを操作すると大変危険ですので、決して操作しないようにして ください。
消火器の廃棄処分については、(株)消火器リサイクル推進センター(03-5829-6773)に おいて回収・リサイクル窓口を設置しているので、ご活用をおすすめしています(参考2)。
消防庁としては、本件について、消費者庁とも情報を共有した上で、全国の消防機関に対し、 一般家庭や事業所に対して周知するよう依頼(別添①)するとともに、環境省を通じて廃棄物処 理事業者への周知を依頼(別添②)したところです。今後、各消防本部や婦人(女性)防火クラブ 等の協力を得ながら、秋の全国火災予防運動などを通じ、老朽化した消火器の回収が促進される よう働きかけを行ってまいります。
消火器(加圧式)の破裂事故は、最近5年間(平成21年度以降、本件発生前まで)においても9件が発生し ており、そのうち1件は死亡事故となっています(各事案の概要は下表のとおり)。
H21.9.15 大阪府大阪市 屋外駐車場に置かれていた消火器(H1製)を操作した際に消火器が破裂し、 子どもが負傷(10代男性)
H21.9.16 福岡県行橋市 納屋に置かれていた消火器(S43製)の廃棄処理中に誤って消火器が操作され て破裂し、負傷(60代男性)
H21.9.30 愛知県一宮市 消火器(製造年不明)の廃棄処理中に誤って消火器が操作されて破裂し、負傷
(年齢不明男性)
H21.10.11 千葉県船橋市 屋外にある消火器(S56製)の移動中に誤って消火器が操作されて破裂し、 負傷(70代男性)
H22.2.27 滋賀県栗東市 消 火 器(製造 年 不明)の廃 棄 処 理中 に レバ ー を握 っ たと こ ろ、 消 火 器が 破 裂 し、負傷(50代男性)
H23.7.22 徳島県那賀町 住宅解体工事中に放置されていた消火器(S48製)を移動する際に誤ってレ バーを握って消火器が破裂し、負傷(20代男性)
H23.7.25 鹿児島県霧島市 屋外にある消火器(H2製)を片付けている際に誤って消火器が操作されて破 裂し、負傷(70代男性)
H23.8.2 栃木県佐野市 住宅解体工事中に放置されていた消火器(S57製)の消火剤の放出操作をし て消火器が破裂し、負傷(60代男性)
H23.9.11 大分県宇佐市 廃棄物処理業者が消火器(製造年不明)を廃棄処理中に誤って消火器が操作 されて破裂し、死亡(60代男性)
連 絡 先 消防庁予防課
守谷設備専門官・鈴木係長 Tel 03(5253)7523
Fax 03(5253)7533
参考資料1
消火器の内部構造 蓄圧式・加圧式
出典:一般社団法人日本消火器工業会HP http://www.jfema.or.jp/howto/howto3.html
宅 野外等 放置さ いたも 多い模様
老朽化消火器に係る破裂事故の発生状況
◆ 主 事故 類型
○ 事故 類型 し 最も多い内容
蓄圧式 も 腐食 よ 強 度 等 相ま 廃棄 処理時 過度 応力や衝 撃 よ 破裂 事例 散見
腐食しや い環境 屋外 軒 水回 等
保守管理 不十
消火器 操作者 傷
通常 圧力 い い 加圧式 消火器 い 放射 操作 伴い本体容器内 圧力
急激 昇し破裂 経年 伴い本体容器 特 底部 腐食し 強度
屋外や軒 等腐食 しや い環境 消 火器を放置
経年 伴い 本体 容器 腐食 進行
廃棄時等 放射操 作 伴い 本体容器 内 圧力 急激
昇
容器特 底部 圧力 耐え 破裂
イメ ジ
加圧式 蓄圧式 違い い 次 URLを参照 [http://www.jfema.or.jp/howto/howto3.html]
○ 消火器を 扱う際 注意事項
別添1 事 務 連 絡 平 成 2 5 年 7 月 1 1 日 各 都 道 府 県 消 防 防 災 主 管 課
東京消防庁・指定都市消防本部
消 防 庁 予 防 課
老朽化消火器の適切な取扱いに係る周知の更なる徹底について
老朽消火器の破裂による人身事故防止については、「老朽化消火器の適切な取扱いに係る 周知の徹底について」(平成21年9月17日付け消防予第394号)及び「老朽消火器の 適切な取扱いに係る周知の更なる徹底について」(平成23年7月28日付け事務連絡)等 を踏まえて指導を行うようお願いしてきたところです。
しかしながら、去る6月20日及び7月8日に宮城県仙台市及び岡山県倉敷市において、 腐食が進んだ消火器を操作したことにより、消火器が破裂し受傷したと見られる事故が相次 いで発生しました。
これを踏まえ、各都道府県及び消防機関においては、今後、類似の事故が発生することを 防止するため、住民及び事業者に対して、上記通知の趣旨についてより一層の周知徹底を図 られるようお願いします。
その際には、老朽化消火器の連絡相談窓口として、「廃消火器リサイクルシステム回収窓 口について(情報提供)」(平成22年3月19日付け事務連絡)においてご連絡していま す各地域における消火器の回収窓口及びその連絡先の周知も併せて行うようお願いします。
また、各都道府県消防防災主管課におかれては、貴都道府県内の市町村(消防の事務を処 理する一部事務組合等を含む。)に対してもこの旨周知されるようお願いします。
御中
【連絡先】 消防庁予防課
守谷・鈴木・四維 電話 03-5253-7523 FAX 03-5253-7533
別添2 事 務 連 絡 平 成 2 5 年 7 月 1 1 日 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
廃棄物対策課 御中
消 防 庁 予 防 課
老朽化消火器の廃棄時における適切な取扱いに係る周知及び注意喚起について
去る6月20日及び7月8日に宮城県仙台市及び岡山県倉敷市において、消火器の廃棄処 理の際、腐食が進んだ消火器を操作したことにより消火器が破裂し、それぞれ男性1名が顔 面を負傷する事故が発生しました。
今後、類似の事故が発生することを防止するため、下記事項について情報提供いたします ので、産業廃棄物処理事業者等の関係者への周知及び注意の喚起をしていただきますようお 願いいたします。
記
1 長期間使用しておらず腐食の進んでいる消火器を廃棄しようとする際に、粉末を放出さ せるためレバーを操作しないこと。
2 現在廃消火器リサイクルシステムが確立されており、消火器を廃棄する際は、消火器リ サイクルセンターまで連絡していただきたいこと。
(参考)消防庁HP「消火器の取扱いについて」
http://www.fdma.go.jp/html/life/shokaki/atukai/index.html
【連絡先】 消防庁予防課
守谷・鈴木・四維 電話 03-5253-7523 FAX 03-5253-7533